コロナ第6波のピークは第5波の5倍くらい高いが、軽症者が多いといわれる。しかし第5波に比べて圧倒的に死者が多く、京都は都道府県別の100万人当たり過去7日間死者数ではワースト1位(3月19日~4月1日)で第5波の6倍である。中でも高齢・障害者施設でのクラスターが多く、死亡増の要因になっている。冬季で一般の急病・救急も多い中、病院のクラスターも多発し、救急搬送困難事例が続発。入院できず、亡くなる人もあった▼大阪でも入院できずに高齢者施設で看取りになるケースが第4波、第5波を大きく上回ったと報じられた。医療にかかれず亡くなるのを看取りというのは変だが、大阪は施設内での陽性者や死亡者を公表しているだけましで、京都では施設内で何人が感染し、何人が亡くなったか全く闇である。医療にかかれず亡くなるのは施設側も胸が痛む▼高齢者施設では隔離が極めて困難でクラスターが発生しやすく、医療・看護体制も脆弱であり、陽性の職員が陽性の入所者を診るという地獄絵図もあった▼感染した高齢者には早く入院してもらいたい。医療ひっ迫で、施設内での療養を余儀なくされた場合、施設が孤立無援にならないよう、地域の医療機関の積極的な関与の下、支援チームを派遣し、介護現場との連携を強化する体制づくりが急がれる。(彦)
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