茨木のり子氏の詩集『倚りかからず』を読む機会を得た。「倚りかからず」は「イマジン」を思い浮かばせた。「行方不明の時間」は「うん、うん」と一人肯いていた。勤務医時代から、ある時間だけ透明人間になって行方不明になりたいと思っていた。今もそう思う時がある。独り2~3時間ふらふら、物思いにふけりながら歩いている。そんな時間が大切だと思っている▼閑話休題、京都では1967年から毎年、京都ライトハウスや京都府視覚障害者協会などが主催して、「白杖安全デー」という啓発活動を続けている(後援:眼科医会、京都府、京都市等)。私も10数年前から参加している。いつもはパレードや講演会をして、市民の方々に視覚障害者が安心して歩ける街を作っていこうとアピールをしている▼しかしコロナ禍により21年(54回目)から集会等は中止になり、「YouTube」で発信。今年は「なあなあ聞いて! 私たちの声」~視覚障害者の安全な外出のために~が4月17日まで配信されている。内容の「視覚障害者と白い杖」ではスタッフが歩行訓練などについて、また「ガイドヘルパーとともに歩く視覚障害者の声」「単独歩行する視覚障害者の声」「盲導犬とともに歩く視覚障害者の声」というタイトルで当事者の方々が思いを話されている。是非ご覧あれ(検索「第55回白杖デー」)。(励無)
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