老健入所中のコロナ患者等も「レムデシビル」算定可能に 問い合わせに厚労省も迅速な対応  PDF

 厚生労働省保険局医療課は1月28日付で、事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取り扱いについて(その65)」を発出。介護療養病床等に入院または介護医療院、介護老人保健施設(以下「老健」)に入所する新型コロナウイルス感染症の患者に対し、ベクルリー点滴静注用100mg(成分名:レムデシビル)を投与した場合、除外薬剤・注射薬として、薬剤料が包括されず算定できる旨疑義解釈を示した。
 レムデシビルは当初、その供給量の少なさから、国が購入し医療機関に配分する特例的な対応が行われていたが、21年8月に薬価収載され、10月に一般流通化されていた。しかし薬価が1瓶約6万3千円(目安とされる5日間投与で約38万円)と高額にもかかわらず、老健等の新型コロナ患者には、当該薬剤料が算定できない仕組みのままになっていた。
 今回、老健を併設する京都市内の病院から1月27日、協会に対し問い合わせがあり、老健入所者等については、レムデシビルの算定ができない仕組み(「除外薬剤・注射薬」と扱う取り扱いが示されていない)であることが発覚。このことを全国保険医団体連合会(保団連)に伝えたところ、保団連はただちに、田村智子参議院議員事務所を通じて、厚生労働省に要請。厚労省も早急な対応が必要と判断し、今回の事務連絡が発出されるに至った。

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