協会は右京医師会との懇談会を12月9日に右京医師会館で開催。ウェブによるリモート参加も含め地区から12人、協会から6人が出席した。
右京医師会の寺村和久会長から「3回目のワクチン接種では病院だけでなく開業医も積極的に協力し、一気にやっていくことが大事と考えている。協会の下支えがないと安心して実施できないと思っているので、今後ともよろしくお願いしたい」とあいさつ。鈴木理事長は「右京医師会からは理事を選出いただくなど、協会の活動を色々と下支えいただいており、本当に有難く思っている。コロナ対応も、開業医と病院の連携が上手くいっていたり、医師会で訪問看護ステーションを持たれるなど在宅医療にも熱心に取り組まれていたりと、地域の感染者の方への医療保障・医療提供に尽力されておられる様子にいつも敬意を感じている」とあいさつした。その後、右京医師会の松木正人副会長の司会で、2022年度診療報酬改定、新型コロナウイルスを取り巻く諸課題、今後の医療提供体制などについて意見交換が行われた。
診療報酬改定については、地区からオンライン診療や後発医薬品の処方などについて意見が出された。これを受けて協会は、オンライン診療については「協会は、対面診療と組み合わせて補完する限定的なもの、という(中医協における)診療側委員の主張と同じ立場である」と説明。後発医薬品処方については「国がジェネリックの供給体制や有効性・安全性といった観点をなおざりにしたまま、後発品使用体制加算等とにかく目標の80%まで誘導しようとしてきた点が問題だ」と述べた。また、新型コロナについての話題では、地区から「軽症で宿泊療養となった患者の居場所をかかりつけ医が教えてもらえない。もっと主治医を活用してほしい」「お金を配る議論はしても、長期的なビジョンに立った議論がなされていないと思う。感染症法の限界があるのでは」。医療提供体制については「医師の働き方改革が言われているが、開業医の働き方には触れられず、仕事が増える一方だ」などの意見が出され、協会は「感染症法は予防隔離と医療の提供の二本柱だが、予防隔離だけが前面に出すぎているのではないか」「開業医の働き方については、協会もアンケート調査を行うなど注視している。開業医も勤務医も、自分たちの権利を主張しながら、足並みを揃える必要があるだろう」と答えた。
最後に、右京医師会の小室元副会長から「コロナ禍で、社会が非常に速く変革してきていると感じる。アフターコロナでは『元の姿に戻る』ということではなく、コロナになったことを一つの機会と捉えて、新しい医療の形に対応できるような医療体制になってほしい」とあいさつ。懇談を終了した。
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