協会は1月27日、第202回定時代議員会を開き、2021年度上半期活動報告と下半期重点方針、決議案を採択した。代議員63人(ウェブ61人、会場2人)、役員21人の出席で、飯田泰啓議長が進行した。冒頭、松本恒司副議長のご逝去に伴い、黙祷を捧げた。
上半期重点活動を総括
茨木和博副理事長から21年度上半期の活動を総括。22年度診療報酬改定に向けては、改善要請の会員署名運動を実施し、316筆を集約。厚労省と懇談をした。また、後発医薬品等の供給停止や出荷調整の問題から、会員アンケートを実施。この結果をもとに安定供給にかかる緊急要望書を国に提出した。
新型コロナウイルス感染症を巡っては、必要充分な医療保障や一層の病床確保、宿泊療養施設とスタッフの拡充、第6波を見据えた提供体制強化など、次々と浮上する課題にその都度国や自治体へ要請を実施。コロナワクチンについても、安定供給をはじめ、接種体制の改善や難病等で接種機会の確保が難しい方への接種機会確保などで国や自治体に要請をした。また、協会の活動に対し、京都市から「新型コロナウイルス感染症対策特別表彰」を受けたことを報告した。
地域医療では、学童の虫歯治療無料の存続、福祉医療制度の拡充を求める陳情書を京都市会に、要請書を京都市に提出したと述べた。
外来医療の機能分化に警鐘
続いて、渡邉賢治副理事長が情勢を報告。岸田内閣が掲げる「新しい資本主義」はまやかしであり、新自由主義改革貫徹方針の焼き直しでしかないと述べ、これが岸田政権の本質だとした。コロナ禍を経ても国が医療費抑制・医療提供体制縮小を目指し、「外来医療の機能の明確化・連携」などが推し進められている現状に警鐘を鳴らした。
新型コロナの感染拡大が日本の社会保障制度の脆弱性を明らかにした今、協会が長年提唱している「社会保障基本法・憲章」に基づく新しい福祉国家を目指すことが必要と述べ、運動を前進させていきたいとした。
引き続きコロナ対応を中心に方針提案
情勢報告に続いて、鈴木卓理事長が下半期活動方針を提案。第74回総会方針を今後も踏襲するとし、新型コロナ第6波への備えとその体制整備が第一課題と述べた。また、新型コロナで炙り出された医療提供体制の脆弱性に対する検証と政策提案を進めると提案した。提案はすべて賛成多数で採択された。