協会は、12月8日に下京東部医師会との懇談会を地区会場(ホテル日航プリンセス京都)と地区会員、協会事務所とを繋ぐウェブ会議にて開催。地区から14人、協会から6人が出席した。同会の深江英一副会長の司会で進められた。岸本和隆会長は冒頭のあいさつの中で、懇談会への参加や日常の協会活動に謝意を述べるとともに、「コロナの診療報酬関係では、医科外来等感染症対策実施加算が9月30日で廃止されたが、感染対策が今後も継続して同様に必要だと考えられ、2022年度以降も何らかの加算か、あるいは初・再診料を引き上げてもらいたいと考えている。協会の事前アンケートでは、今後かかりつけ医の登録制や外来機能の報告制度などが考えられているとのことで、注視していきたい」と述べた。
協会からは鈴木理事長があいさつ。今年度の共通テーマである①2022年度診療報酬改定―コロナでどうなる中医協での議論②新型コロナウイルスを取り巻く諸課題と今後の医療提供体制について話題提供し、事前に地区より寄せられた意見等に回答を行った。
2022年度診療報酬改定に関し地区からの「かかりつけ医登録制や包括払いには反対する。包括払いになると検査や処方が制限され、必要な治療がなされなくなってしまう恐れがある」との意見には、協会も最大限の警戒をしており、しっかりと意見を述べて今後も制度化には反対していく構えであると述べた。
続いて、後発医薬品メーカーの不祥事を契機に多くの医薬品の供給が不安定となっていることに、「後発品使用促進に係る診療報酬上の加算はどうなっていくのか」との質問に対して、協会は「後発医薬品の安定供給に係る緊急要望書」を11月11日に厚労大臣等に提出したことを紹介。また、供給不足の影響について代議員アンケートに引き続き会員FAXアンケートを行ったところ、約430機関から回答が寄せられ、ほとんどの医療機関に影響が及んでいることを報告した。中医協での後発医薬品使用促進に関する議論は、今般の供給不足問題から使用促進の方向性を見直そうという議論には至っておらず、引き続き中医協等への働きかけが必要であると回答した。
新型コロナウイルス感染症の医療提供体制については、地区から「保健所や病院病床数の減少が、今回の医療提供体制の崩壊と言われた一因」との指摘があり、協会は医療提供体制の強化と京都市の保健所を各行政区にもう一度再編するよう要望していると報告。また、「新型コロナウイルス感染症の軽症者に対する内服薬が使用可能となるなら、一般開業医が処方できる体制を早期に構築してほしい」との意見には、協会からも早期に承認・供給体制を構築してもらえるよう要望していくとした。
その他、財源問題に関する意見や、協会が新型コロナウイルス感染症発熱外来の加算について意見を取り上げ、実現したことへの感謝も寄せられた。
MENU