新型コロナウイルス感染症の感染拡大の勢いが止まらず、感染症対応にあたるすべての機関・専門職の最大限の努力をもってしても第5波までに積み上げてきた仕組みだけでは対応できない状況に陥っている。中でも感染症対策の中核を担う保健所の逼迫は深刻であり、診療・検査医療機関をはじめ外来を担当する医療機関もすでに逼迫している。
こうした状況において、保健所による積極的疫学調査や濃厚接触特定が事業者や個々人に委ねられてしまったことが混乱に拍車をかけている。協会は、官民挙げて機敏かつ丁寧なリスクコミュニケーションが最優先課題の一つであると考え、京都府に対し1月31日に要請書を提出。各保健所と管内の医療機関の逼迫状況を踏まえ、濃厚接触が疑われる場合の検査の実施方法、医療機関への受診方法等、京都府市民がとるべき行動について明確なメッセージを自治体首長として発信するよう求めた。
コロナに係る外国人への医療支援も求める
また協会は、京都府に対し、新型コロナに関わって外国籍の方たちの医療アクセスの支援として実施されている国・自治体の通訳サービス等の認知度が低いことや、健康保険に加入できず、また就労することもできない外国籍の方たちの医療費が善意で医療を提供する医療機関の持ち出しとなっていることを指摘。
協会は、①利用できる医療通訳サービスなどを外国人コミュニティと共有するなど、周知を徹底すること②新型コロナに係る医療費未払い金について京都府の福祉医療制度として医療費補填事業を創設すること―を求める要請書を1月31日に京都府に提出した。
各要請書は協会ホームページに掲載しています。記載のQRからもご確認いただけます。