2021年の一年間は、20年に引き続きコロナ禍を受けて協会活動の形態が様変わりした。ご多分にもれず、集会形式はほとんどがウェブ開催となり、膝を突き合わせて話し合うことなど全くといってよいほどなくなった。しかし当協会としては可能な限りの情報提供や会員の希望・要望を行政等へ橋渡しするなどに努めてきた。
そんな中、21年10月15日の自治記念日に合わせて、京都市から「表彰」の知らせが届いた。詳細は本紙3110号に掲載され、協会のウェブサイトでもご確認いただけるが、その名目は「新型コロナウイルス感染症対策特別表彰」であり、34の医療福祉団体等に授与されたものである。
協会活動に一定の功績が認められたものと受け止め、会員とともに素直に喜びたいが、今回の顕彰を期に、協会活動を再確認してみたい。
当協会は、その名の通り会員である京都府内の保険医のため、さらには地域住民のための活動を旨とし、会員サイド・住民サイドであることは言うまでもない。そのため、少なからず自治体・行政に対峙する立場となる場面もある。
確かに今般のコロナ禍における行政側の対応には反省すべき点も少なくない。今後、一定の収束の見通しが立てば、総括を行った上での見直しも必要であろうと考える。
しかし、例えば新型コロナワクチンへの「京都市」の対応に、一定の評価の見方もあるのではないか。
国からの供給が不安定な中、個別接種・集団接種、両刀を使い分けつつ医療機関に対応したことに対して、京都市の担当者へ謝意を表する向きもあると聞く。
その他、地区医師会との懇談において各自治体担当者との良好なタイアップがワクチン接種を円滑に進めるのに役立ったとも聞いている。
今後、協会も自治体・行政の活動の中、評価できるものは前向きに捉えて、さらなるレベルアップが図れるよう「援護射撃」を行うことがあってもよいのではないか。
例えば、ややもすると難解な行政文書や通達を、会員等へ向けて平易に解説するなどして、これまでとは逆の形の橋渡しもあり得るのではなかろうか。
実はこれらの活動内容はこれまでにも少なからず行っており、今後一層会員の利益に資することができればと考えるところである。
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