乙訓医師会と懇談 12月20日 ウェブ会議 オンライン診療の現状と課題で意見交換  PDF

 協会は乙訓医師会との懇談会を12月20日に開催し、地区から15人、協会から6人が出席した。梅山信副会長の司会で進行。冒頭、斉ノ内良平会長から「現在、新型コロナウイルス感染症は落ち着いているが、予断を許さない状況だ(21年12月現在)。オンライン診療はコロナ禍でますます必要になってきている。国はジェネリック医薬品政策を積極的に推進してきたが、供給不足の不安がある。本日は活発な議論をしたい」とあいさつした。協会からは鈴木理事長のあいさつの後、乙訓医師会からのテーマ「オンライン診療」「ジェネリック医薬品推進政策」、協会からのテーマ「2022年度診療報酬改定―コロナでどうなる中医協での議論」「新型コロナウイルスを取り巻く諸課題と今後の医療提供体制」について意見交換した。
 オンライン診療について、地区からは、コロナ禍で対面診療からオンライン診療へと変化していく中、実態やルール作りへの質問があった。協会は、電話やオンラインでの診療を実施できると登録した医療機関は約1万7千件だったが、レセプトデータでの算定件数は月に約7千件で、その内電話診療が半数のため、実際にはあまり普及していない状況を紹介。その上で、協会は全面的にオンライン診療に反対しているのではなく、医療の過疎地・へき地には必要であり、慢性疾患の再診時にも活用できると回答。一方で、オンライン診療の点数は低く、医療費抑制策の一つになっていること、システム利用料の自費金額を高くする等で実質的な混合診療になっていることを指摘した。
 ジェネリック医薬品推進政策について、地区からは、日々の診療で、医薬品不足についての患者への説明等で苦労している現状が報告された。また、ジェネリック医薬品の供給不足に関しては、厚労省の監督が不十分だと指摘する意見も出された。協会は、ジェネリック医薬品は承認審査における検査が不十分にもかかわらず、先発品と同等に取り扱い、流通が拡大していることが問題だと回答した。
 最後に、新型コロナウイルス感染症対策に関する協会の第2次提言「感染症体制の見直しと保健所再生を」を紹介し、地区医師会が行政と連携して地域医療を支えることができるよう、引き続き国に求めていきたいと述べた。

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