協会は、現在の初・再診料、小児科外来診療料、入院料等の点数では新型コロナウイルス感染症対策に係る費用について、著しく不足していることは明らかだとして、22年度診療報酬改定で感染症対策の評価を求める要望書を2月1日、厚生労働大臣らに提出した。
1月26日の中医協資料「個別改定項目」の中で、診療所については「外来感染対策向上加算」が新設されることが明らかになった。協会は新型コロナウイルス感染症拡大の当初から、A234―2感染防止対策加算Ⅰおよび同加算Ⅱを届け出る医療機関で地域をカバーするネットワークを作ることを提案してきており、22年度改定で「外来感染対策向上加算」が新設されることは評価したい。
しかし、感染症指定医療機関、発熱外来を設置する医療機関、診療・検査医療機関以外の医療機関であっても、コロナ禍以降においては、それ以前と比べてより重層的な院内感染防止対策を講じることが求められており、これはコロナ収束後も継続する必要がある。これらを受け、協会は代議員に対し21年11月に「医療機関における感染対策」についてアンケートを実施。この調査結果に基づき、①「外来感染対策向上加算」以外にも、初・再診料、外来診療料、小児科外来診療料、入院料等を引き上げること②①が実施できない場合でも21年9月末に廃止された感染症対策実施加算に相当する程度の感染症対策に係る加算を初・再診料、入院料に新設すること。および小児の感染防止対策に係る加算を新たに検討すること③「外来感染対策向上加算」について、診療所だけでなく中小病院も対象とすること。また、できるだけ多くの医療機関が地域連携による感染対策を実施できるよう、施設基準は必要最低限の内容とすること④「感染拡大防止継続支援補助金」について、22年1月以降も継続して支援する補助金を新設すること―を要望した。
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