今シーズンのインフルエンザワクチンが品薄状態となって医療現場が混乱していることについて、協会は代議員アンケートの結果を踏まえた要請を厚生労働省に11月10日、送付した。
厚労省は供給量について、「昨年の使用量と比べると少ないが、例年の使用量に相当する程度が供給される見込み」で、「製造資材の入手遅延等を受けて、昨年度よりも遅れたペースで供給される予定」と公表。9月10日には、①13歳以上は医師が特に必要と認める場合を除き「1回注射」を周知徹底②必要量に見合う量のワクチンを購入すること等を徹底―することを医療現場に求める通知が出された。
一方で、日本感染症学会が前季の感染者数が少ないため集団免疫が形成されていないと指摘し、大きな流行の可能性があるとしてワクチン接種を推奨。さらに、新型コロナウイルス感染症の状況も踏まえて接種希望者が増えていることもあり、各地で予約が取りにくくなっていると報道されている。
こうした報道もあって、医療機関には例年以上に問い合わせが押し寄せて事務負担が増大。予約が取れないことによる不満をぶつけられるなど医療機関が矢面に立っていることがアンケート結果で明らかになった。
ワクチンの安定供給は国の責任であることから、次の2点を要望した。①報道では11月第4週には品薄状態が解消する見通しと厚労省は説明しているが、この混乱収束に向けて国民全体に十分な説明を尽くすこと②今後こうした事態を繰り返さないよう、ワクチン供給の在り方を見直すこと。
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