医界寸評  PDF

 医療機関・介護施設は誰にとっても安全な場所であってほしい。しかし、新型コロナウイルスの出現・蔓延により、危険な場所とも思われ訪問が減少した。人が集まれば感染の危険が増して、三密は密集・密閉・密接を避け、外出・外食・外遊・外泊などは以ての外と▼緊急事態宣言が出ると、人の動きが制限され、関連消費活動が縮小し雇用状態も悪化した▼しかし、この7月公表の「令和2年簡易生命表」では、平均寿命は男81・64歳、女87・45歳で、各年齢別の平均余命も、前年に比し最大男で0・24歳、女で0・31歳の増加で、減少した年齢層はない。新型コロナウイルスの貢献でもあるまいが、我等が遺伝構造は、やはり天然自然の摂理に守られているらしい。いや、欧州諸国では、平均寿命もイタリア・フランス・スペインなど軒並みの減少で、油断大敵である▼自宅待機では健康状態の格段の向上は望めず、基本的には、適度の運動、適度の休養・睡眠、適度の栄養摂取で体力・免疫能の向上が肝要となる。個々人には、手指の洗浄・消毒、嗽の励行、マスクの着用など、また、施設内や公共の場では、三密を避け空気の流通促進・鬱帯防止、頻回の掃除・消毒など、感染拡大防止の促進が求められる▼緊急事態宣言が解除され、何よりも、その後の第6波到来への覚悟と準備が要る。(卯蛍)

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