協会は、新型コロナの対策を実施した上で、サロンコンサートを4月24日に開催。参加者は10人となった。以下、参加記を掲載する。
コロナ下でも音楽を楽しもう
上口 美知子(宇治久世)
若葉の薫る4月24日の夕暮に「サロンコンサート:オーボエと弦楽三重奏で名曲を楽しむ」がホテルモントレ京都で開催されました。
今回の主役オーボエは、特に高音域が美しい木管楽器で、身近で聴くのは初めてです。
まず、ヴィオラの金本洋子氏の軽快なトークから始まりました。コロナ下での日常の様子、奏者用に考案したマスクの手作りの話などで、なごやかな雰囲気です。
曲目は、まず①シューベルト「弦楽三重奏曲 変ロ長調」から始まり、②マルチェロ「オーボエ協奏曲 ニ短調よりアダージョ」で、オーボエにうっとりししたところで、③J・S・バッハ「G線上のアリア」④サン=サーンス「動物の謝肉祭より 白鳥」⑤クライスラー「愛の喜び」と、馴染深い曲が心地よく染み渡り、最後の曲となりました。
⑥W・A・モーツァルト「オーボエ四重奏曲」はさらに圧巻でした。高山郁子氏(京響主席奏者)の透明で深いオーボエの音色は素晴らしく魅了されます。四つの楽器4人の奏者が、まるで一つの有機体のように一体となり波うち「不思議の国」にいる感覚に浸りました。
ヴァイオリンの杉江洋子氏は京響第二ヴァイオリン副主席奏者で、かつ多々活動されCDも好評発売中です。チェロの福富祥子氏は東京芸大大学院を修了され、海外で受賞や活躍された芸術家かつ学者さんです。司会の金本洋子氏は京響以外にも室内楽やソロ活動を精力的に続けるバイタリティ溢れる才能の方です。
以上のそうそうたるメンバーにより、宮廷のサロンさながらの大変幸福で贅沢なひと時を過ごさせていただきました。ありがとうございました。
そしてコロナ下での困難な事態にも日々研鑽を続ける音楽家の皆様に敬意を表しエールを送りたいと思います。来年の会のテーマは何かな、と楽しみにしています。