学術会議の任命拒否で警鐘 憲法集会で永田和宏氏が講演  PDF

 憲法9条京都の会等が主催する11・3憲法集会in京都が、11月3日に円山公園音楽堂で開催された。5月に予定した集会はコロナの影響でウェブ配信のみとなったが、今回は入場人数を制限した上でウェブ配信を併用して行われた。集会後は、京都市役所まで改憲反対のプラカードを掲げて参加者がパレードを行った。
 「コロナ危機から見える社会と憲法」と題して歌人で細胞生物学者の永田和宏氏が講演。科学的根拠が曖昧な情報が流されていることを危惧し、いかに科学者が情報発信していくことが大切かと発言。社会の下支えをしている保健所の予算が削られてコロナに対応できない状況がおきたと批判。政府は「選択と集中」で予算配分しているが、防災・防疫はこの概念にはあてはまらず、役に立たなかったことこそ良かったというコンセンサスを持つべきで、今役に立つことしか考えない「選択と集中」ではなく、将来起こるかもしれないことに対応するため基礎研究に予算配分することも大事であるとした。
 さらに、日本学術会議の任命拒否問題について決して学者だけの問題ではないと強調。拒否理由を言わなければ皆が忖度する。これは必ず他の分野に波及する看過できない問題だと警鐘を鳴らした。

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