協会共済制度関係会社2019年度決算 ※( )内は2018年度の数値  PDF

斡旋融資制度
 京都銀行は創立以来、一貫して「地域社会の繁栄に奉仕する」ことを経営理念としている。2020年4月より第7次中期経営計画「Phase Change 2020」(2020年度~2022年度)をスタートさせ、「全従業員の満足度向上」と「地域・お客さまの満足度向上」との両輪での好循環をもって、過去の延長線上にない新たなフェーズにおいても、引き続き力強く成長・発展することに努めていく。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響が日増しに深刻化しており、地域経済においても経済活動が急速に停滞するなど非常に厳しい状況が続いている。資金繰り支援にとどまらず必要なサポートに迅速かつきめ細かく取り組むとともに、必要業務の継続に万全を期していくとしている。こうした状況において、京都府保険医協会との斡旋融資制度でも健闘している。

株式会社京都銀行
自己資本比率
国内基準(4%以上)
11.02%(11.18%)
国際統一基準(8%以上)
19.35%(19.84%)
開示債権の
引当・保全状況
残 高
661億円(749億円)
保全率
88.8%(84.5%)
当期純利益
191億円(300億円)
総資産
10兆658億円
(9兆6,538億円)
格付け(R&I)
A

保険医年金制度

 2019年度の日本経済は、前半は米中貿易摩擦の影響により外需の低迷などから回復の動きに足踏み感がみられた。後半には消費税率10%への引上げに伴う家計負担の増加に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うインバウンド需要の減少や、外出の自粛ムードの強まりなどにより悪化した。海外の経済については、米中貿易摩擦の影響などにより成長ペースが鈍化傾向にあったが、さらに新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、出入国制限や外出制限などの影響から多くの国で経済活動が停滞し悪化した。このような中、各社は生命保険という特性を踏まえ、安全かつ有利の原則に従い、将来にわたり高水準の運用収益を確保することを資産運用の基本としている。そのため過大な損失の発生を防止するためのリスク管理体制の整備を行うなど、各社はさらなる資産運用の強化と健全性に向けた取り組みを行っている。

大樹生命保険株式会社
明治安田生命保険相互会社
富国生命保険相互会社
基礎利益
347億円(531億円)
5,916億円(5,896億円)
834億億円(912億円)
実質純資産額
1兆2,798億円
(1兆3,262億円)
9兆4,966億円
(10兆1,930億円)
1兆7,094億円
(1兆7,795億円)
ソルベンシー・マージン比率※2
1,177.8%(1,132.2%)
1,069.3%(983.3%)
1,290.8%(1,189.7%)
格付け(S&P)
A
A+
A

日本生命保険相互会社
太陽生命保険株式会社
第一生命保険株式会社
基礎利益
6,474億円(6,782億円)
543億円(518億円)
4,221億円(4,791億円)
実質純資産額
16兆9,654億円
(17兆9,488億円)
1兆501億円
(1兆1,114億円)
9兆3,430億円
(9兆8,783億円)
ソルベンシー・マージン比率※2
979.2%(933.3%)
805.5%(849.7%)
984.4%(970.8%)
格付け(S&P)
A+
A
A+

医師賠償責任保険・休業補償制度

 2020年3月期の決算は、台風などの大規模な自然災害が相次いだ影響により国内の自然災害に伴う保険金支払額が計1兆2239億円となり、2年連続で1兆円を超えた。また、将来の大規模災害に備え積立金を積み増したことに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による金融市場の混乱により、保有している株式の値下がりによる損失などが響き、各社の純利益は前期比で落ち込んだ。各社はいずれも、国内損保事業に加えて、国内の生命保険事業、海外の保険事業の3つを中核としている。2020年は多くの国がマイナス成長に転じることによって、国内外の損害保険の販売が大きく落ち込む可能性がある。5月25日に緊急事態宣言は解除されたが、今後新型コロナの第2波の襲来も予想され、また2年連続で大きな被害をもたらした自然災害が日本列島を襲う可能性も否定できない。さまざまなリスクに向き合う各社にとって、予断を許さない状況が続いている。このような中、協会関係各社は世界トップ水準の保険金融グループとして、企業価値の向上と健全な事業運営を行い、グループとしての総合力を結集してさらなる収益力の強化を行っている。その結果、十分な純資産を保持し、ソルベンシー・マージン比率も引き続き健全な水準を保っている。

損害保険ジャパン株式会社
三井住友海上火災保険株式会社
正味収入保険料
2兆1,847億円(2兆1,486億円)
1兆5,479億円(1兆5,124億円)
正味損害率
64.9%(69.8%)
63.3%(66.2%)
コンバインド・レシオ※1
97.3%(101.9%)
95.3%(97.7%)
当期純利益
1,305億円(1,757億円)
940億円(1,711億円)
純資産額
1兆3,019億円(1兆4,693億円)
1兆6,400億円(1兆8,326億円)
ソルベンシー・マージン比率※2
717.3%(722.2%)
701.3%(723.2%)
格付け(R&I)
AA
AA

解説 格付けについて
R&I 格付投資情報センター
保険金支払能力に対する格付けは、保険会社の保険債務が約定通り支払われる確実性についてのR&Iの意見であり、個々の保険契約の支払いの程度に対する意見ではない。
AA……保険金支払能力は極めて高く、優れた要素がある。
A………保険金支払能力は高く、部分的に優れた要素がある。
プラス(+)、マイナス(-)表示…AA格からCCC格については、上位格に近いものにプラス、下位格に近いものにマイナス表示をすることがある。

S&P スタンダード&プアーズ
発行体格付けは、証券の購入、売却、または保有を奨めるものではなく、また、時価や特定の投資家に対するその証券の適合性について言及するものでもない。
A………債務を履行する能力は高いが、上位二つの格付けに比べ、事業環境や経済状況の悪化からやや影響を受けやすい。
プラス記号(+)、マイナス記号(-)…「AA」から「CCC」までの格付けには、プラス記号またはマイナス記号が付されることがあり、それぞれ各カテゴリーの中での相対的な強さを表す。

※1 損害保険会社の保険本業での「収益力」を示す指標。正味損害率と正味事業比率の合算値。一般的にこの値が低いほど保険会社の収益性が高いといわれている。
※2 通常の予測を超えて発生するリスク(大災害等)に対応できる「支払余力」を有しているかを判断する行政監督上の指標のひとつ。この比率が200%を下回った場合、監督当局により早期是正措置がとられる。

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