協会と京都民医連、内部被曝から子どもを守る会・関西が実行委員会となって、14年度より年に一度、避難者集団健診を開催。福島第一原発事故当時、18歳までの方を対象に、血液や尿検査、甲状腺のエコー検査、医師の問診を行っている。協会からも内科あるいは小児科の医師を健診医として派遣している。
19年度は12月1日に太子道診療所で開催。受診者は45人となった。原発事故から8年以上経過していることから、受診者の年齢は8歳から23歳となった。エコー判定結果は、結節やのう胞なしのA1が12人(26・7%)、0・50㎜以下の結節や0・20㎜以下ののう胞が認められるA2が31人(68・9%)、0・51㎜以上の結節や20・1㎜以上ののう胞が認められるBが2人(4・4%)となった。B判定はいずれも径5㎜以上の結節で精密検査が必要。18年度の健診でもB判定が2人となっており、今年のB判定の2人のうち、1人は昨年に引き続き、もう1人は新規だった。
その他の検査所見では検尿でウロビリノーゲン異常が2人。軽度のため1年後のフォローをすすめた。尿潜血が2人でいずれも生理中。甲状腺刺激ホルモンや甲状腺自己抗体の異常もあり、対象者には受診をすすめた。
当日は健診だけでなく、交流も目的の一つとし、アロマハンドマッサージなどのブースを設けている。また、医療のみならず、法律、教育などの専門家を配置し、相談を受け付けている。今年は医学生などの学生ボランティアが多く参加し、受診者と年齢も近いことから例年より高い年齢層で和気あいあいとなった。今後も健診活動を継続し、子どもたちの健康を守る活動を続けていきたい。
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