社保研レポート 改定の重点課題は「働き方改革」  PDF

第667回社会保険研究会 点数改定関連企画 2020年度診療報酬改定の方向性
講師:日経ヘルスケア 記者 二羽 はるな 氏

 協会は、第667回社会保険研究会を「点数改定関連企画」と題して、「2020年度診療報酬改定の方向性」をテーマに1月17日に開催。参加者は27人。講師の二羽はるな氏は2018年の点数改定の際にも「点数改定関連企画」の講師をお願いしており、昨年夏の保団連夏季セミナーでも「2020年診療報酬改定の焦点と改善に向けた課題」のテーマで分科会の講演を行っている。
 二羽氏は、2020年度診療報酬改定の基本方針は例年同様大きく四つの方針が定められているが、今回「医療従事者の負担軽減、医師の働き方改革の推進」が「重点課題」と位置付けられていると解説。診療報酬本体に医科・歯科・調剤とは別に「救急病院の勤務医の働き方改革への特例的対応」という目的を特定した財源が設けられたことがポイントだとして、医師の時間外労働への罰則が規定される2024年4月までに、医師の労働を法定時間内に収まるようにするべく、救急病院等がこの財源で新たな医師を確保できるようにという特例的な対応である、と述べた。
 また、入院については急性期・地域包括ケア病棟・回復期リハビリテーション病棟・療養病棟などの各入院料で、議論になっている部分や要件見直し等の方向性の予測を紹介。外来についてはかかりつけ医機能に対する評価の見直し、小児に対する医療提供の評価の拡充、妊産婦への診療体制、複数医療機関が連携して行う訪問診療の評価拡充、小多機・看多機等の宿泊サービス利用中の訪問診療の要件見直し、エコーの評価見直しなどについての見通しが解説された。質疑応答も活発に行われた。

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