医療研でPM2.5測定結果を発表 紙巻と電子タバコの比較検証も  PDF

 保団連第34回医療研究フォーラムが、大阪府立国際会議場で10月13日、14日の2日間開催された。参加者は816人だった。

 初日は、「学校健診後治療調査」の結果報告と、「医療エンタメとリスクヘッジ」と題した記念講演が、作家の海堂尊氏を講師に行われた。
 2日目は6分科会に分かれ、全国からの出席者が演題を発表。京都協会からは、第5分科会「災害、公害、環境、職業病」にて、山本昭郎環境対策委員が「京都府内でのPM2.5測定第2報」と題した演題を発表した。協会の環境対策委員会では、2001年から会員の協力を得て、NO2大気汚染測定を行ってきたが、17年よりPM2.5の定点測定も開始。NO2とPM2.5の測定を交互に行うこととした。
 演題発表では、環境省のPM2.5の環境基準1日平均値35μg/m3を超える地点や日はなかったが、4月23日八幡市では32μg/m3と比較的高い数値を示したことを報告。また、タバコの煙もPM2.5であることから、今回、紙巻タバコと加熱式タバコ3種類の喫煙後の、室内(排気口付近で測定)、車内(窓全開)、車内(窓全閉鎖):(喫煙者の隣で測定)の測定を試みたことを発表した。喫煙室では加熱式タバコは紙巻タバコの約半分~3分の1の濃度で、クルマの中では約10分の1程度。窓の開閉によって濃度は約3分の1に減少した。しかしながら、PM2.5の値そのものは高く、身体への影響が懸念されると述べた(図)。
 分科会終了後は、三つのシンポジウム「731部隊とは何だったのか 留守名簿が明らかにする真実」「輝け!いのち 自分らしさ求めて…『LGBT』を知る」「開業医が生き生きと働くために」がそれぞれ開催された。

図 紙巻きたばこと加熱式たばこのPM2.5濃度
種 類 測定値(喫煙ブース) 測定値(車中窓閉) 測定値(車中窓開)
1 ブルームテック 2019 90 39
2 グロー 1304 61 31
3 アイコス 1823 54 29 4
紙巻きたばこ 5971 1001 314
(排気口で測定)
(喫煙者横で測定)

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