今回の全自動免疫測定装置「コバス」e801に使用する消耗品「エクルーシスアッセイカップ/チップG2」(のうちチップ)に形成不良が確認され、検査測定結果に影響を及ぼす可能性があることを検査会社を通じて各医療機関に報告したことへの説明で、ロシュ・ダイアグノスティック株式会社が10月11日に協会へ来局。クオリティーマネジメント部部長、大阪第二支店支店長らから経緯が述べられた。福山正紀副理事長と事務局3人が対応した。なお、説明はロシュ社からの申し出によるもの。
成型不良を有する製品は2018年10月~19年7月にかけて28LOT、1593KITが出荷されている。
測定が行われた場合、約0.01%の割合で分注量に影響を及ぼし、測定値が低値化する可能性がある(成型不良を有する1593KITベースで算出した場合の割合は0.06%)。
しかしながら、測定値に与える影響については、免疫反応を測定原理とする検査では、非特異的反応等のさまざまな要因により偶発的エラーが発生することが知られており、ロシュ社は本事案は日常検査の中で起こり得るリスクの範囲内であると判断している。もし心配であれば、もう一度検査していただきたい、と説明した。
説明を受けて、協会は①再検査した場合の費用負担②患者への謝罪③対象患者の洗い出し―について要望した。ロシュ社からは①各検査会社と協議中であるが1~2カ月の間に結論を出す②各医療機関向けの謝罪文を出すことは検討中と回答した。
③については、現時点でも一部の検査会社ではリストは抽出されている模様であるとしたが、協会からは全ての検査会社に対して対応を要請してほしいと要望した。
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