偏在対策必要も「規制」には懐疑的

　総会参加者に行った「医師偏在と自由開業制」についてのアンケート（回答105人）結果では、医師偏在是正策の必要性については、「必要だ」が66％、「必要ではない」が20％、「わからない」は14％であった（図1）。
　前問で「必要」と答えた方（69人）に、医師偏在対策上の必要から、外来医療について「医師多数区域」を設定して管理することに関して、自身の考えに近いものを選んでもらったところ、「医師多数区域での開業・就業を制限しても、少数区域での開業が進むとは思えず、偏在対策として有効とは思わない」が75％で最も多く、「今の医師偏在状況を見れば、医師多数区域での開業を規制し、少数区域へと開業誘導することはやむを得ない」が26％、「自由開業制そのものを一定見直し、診療科ごと、地域ごとに定数を設けて管理すべき」は7％であった（図2）。
　協会は、医師偏在問題は、その根本原因である医師過少と地方の疲弊を解決するための国と自治体による総合的な政策対応が図られるべきと考えているが、まずは当面の対応策として、国保診療所・病院など公立の医療機関を再建・充実させ、それらと地域の開業医の連携による医療が可能となるようなインフラ整備政策を執るべきと考えている。この提案に対しては、「賛成である」が81％、「反対である」が3％、「わからない」が13％、「その他」3％であった（図3）。