京都府 国保納付金が前年度上回る 社保協が保険料高騰の回避を要望  PDF

 国保都道府県化から2年目の2019年度国保事業費納付費の算定結果について、京都府は2月4日、第2回国民健康保険運営協議会で示した。19年度の納付金は府全体で698億円、前年度比36億円増(5・5%増)、1人当たり府平均12万8875円で前年度比1万3070円増(11・3%増)となっている。
 増加要因は、前期高齢精算返還分の増40億円、前期高齢概算交付金の減20億円、1人当たり診療費の増4・2%としており、1人当たり納付金が一定割合を超えないようよう激変緩和措置を実施したと説明した。府の負担金は243・7億円で法定内のみ。各市町村は、納付金をベースに独自事業分を加味して保険料を設定することになる。
 これを受けて、協会も加盟する京都社会保障推進協議会(渡邉賢治議長)は、2月22日に下記4点の要望を行った。1点目は、19年度の市町村の納付金額は軒並み前年度を上回っていることから、保険料高騰を回避できるよう府独自の財政措置を実施すること。2点目は、国に対し、①新たな財源投入②定率国庫負担割合の抜本的引上げ③保険者努力支援制度を廃止し、その財源を①②に充てること―を要望すること。3点目は、各市町村が保険料引き上げに踏み切った場合、保険料の支払いが困難な人たちに対し、機械的・高圧的な滞納処分を行わないよう求めること。さらに4点目として、医療費の高騰が保険料高騰に直結する保険制度の限界を突破し、必要な医療費はすべて国が保障し、被保険者は所得に応じた負担のみ支払う仕組への転換を国に求めること。
 なお、3月末時点で判明している保険料については京都市を含む半数以上の市町村が据え置きであるが、引上げとなる市町村もみられる。

京都府2019年度国保事業費納付費の算定結果より

市町村 2019年度本算定
納付金額(百万円) 1人当たり(円)
対前年比 対前年比

府全体 69,811 105.5% 128,875 111.3%

京都市 39,711 105.8% 132,001 111.4%

福知山市 1,806 106.9% 125,243 111.1%

舞鶴市 2,117 111.1% 125,882 118.9%

綾部市 793 98.1% 108,130 105.9%

宇治市 4,812 104.3% 123,977 110.2%

宮津市 538 107.0% 113,682 109.6%

亀岡市 2,301 102.8% 119,092 109.1%

城陽市 2,226 102.8% 125,803 112.0%

向日市 1,553 106.0% 139,978 112.4%

長岡京市 2,010 106.0% 135,737 112.0%

八幡市 2,028 102.2% 121,681 110.3% 京田辺市

1,731 107.1% 132,262 112.1%

京丹後市 1,687 110.1% 122,033 115.8%

南丹市 842 103.7% 115,109 109.4%

木津川市 1,968 108.4% 126,616 109.5%

大山崎町 343 102.7% 121,318 111.8%

久御山町 507 98.4% 124,072 105.3%

井手町 246 99.2% 138,791 107.7%

宇治田原町 306 105.5% 140,521 111.1%

笠置町 47 106.8% 122,053 115.9%

和束町 173 95.1% 125,144 99.8%

精華町 847 102.2% 128,243 108.1%

南山城村 84 98.8% 107,810 109.7%

伊根町 74 98.7% 118,481 97.2%

京丹波町 450 103.9% 125,556 110.3%

与謝野町 611 106.3% 118,353 110.7%

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