山科医師会と懇談 2月7日 山科医師会館 地区未入会や支援センターなど悩み深く  PDF

 協会は2月7日、山科医師会との懇談会を開催。山科医師会から3人、協会から5人が出席した。懇談会は山科医師会の髙須雅史副会長の司会で進行。最初に同会の戎井浩二会長から「妊婦加算など一度決められたものが、政治の横やりもあり変質してしまった。開業医から声を上げる必要があると感じている。協会から提示された資料を基に、山科医師会の各会員に周知していきたい」とあいさつがあり、それを受けて鈴木副理事長があいさつ。続いて協会から各部会の情報を提供するとともに、①診療報酬不合理是正について②国が目指す地域医療提供体制と開業規制―について解説し意見交換に移った。
 地区から、今回の診療報酬改定に関して、1人の患者に対して複数の医療機関が行う訪問診療料の算定できる期間があまりに短すぎる。今は1人の医師で完結するのは難しくなっている。その点について協会も主張してほしいとの要望が出された。
 これに対し協会は、複数の医療機関が関わる必要性があることは厚労省も認めたが、算定できる期間が短い。月1回、6カ月を限度とする算定日数制限について、撤廃させていきたいとした。
 次に、国が目指す地域医療提供体制と開業規制について、最近では地区医師会に入会しない医師も増えており、入会しても地区医師会活動に積極的に参加しない医師もいる。国はそういったことを認識しているのか、との問題提起がされた。
 これに対し協会は、国は地区医師会未入会の医師がいることを想定していないのではないか。また、保険医は公的な責任を持たなければならない側面もあるので、その自覚をどうやったら持ってもらえるかが難しい課題だとした。
 続いて、山科医師会は在宅医療・介護連携支援センターについて、京都市から2019年度に創設するように言われている。しかし、会計や雇用等、多くの問題があり、トラブル発生時の対応についても、京都市は「自分たちでなるべく解決して下さい」という回答。他地区での支援センターの設置状況を知りたいとの要望が出された。
 協会は、中京西部医師会が中京東部医師会と共同して支援センターをつくった経緯を紹介しつつ、年に約1500万円の補助金が出ているが、この補助金も将来にわたって保証されるものではなく、事業の見通しが難しいと述べた。
 懇談会は、山科医師会の髙須雅史副会長のあいさつで閉会した。

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