協会は2月8日、医師偏在問題と難病医療費助成問題で厚生労働省と懇談した。前者は医政局、後者は健康局が対応。医政局からは地域医療計画課在宅医療推進室室長補佐の堤翼氏、医師確保等地域医療対策室室長補佐の佐藤拓也氏、総務課主査の橋本尚英氏が出席。健康局からは難病対策課課長補佐の谷口顕信氏、企画法令係の館村宥紀氏が出席した。協会からは、吉中丈志理事、小泉昭夫医療制度検討委員会委員と事務局2人が出席した。懇談は福山哲郎議員(参・立民)の協力により実現した。
開業規制の白紙撤回を
協会は、2018年12月26日に開催された第26回医師需給分科会で示された、診療所を中心とした外来医師の偏在をはかる物差しとしての〈外来医師偏在指標〉と、それを用いた開業ハードルの撤回を要望。厚労省の方針は、2020年より二次医療圏単位で〈外来医師多数区域〉を設定し、同区域では新規開設の届出様式に、地域で定める不足医療機能を担うことを合意する旨を記載する欄を設け、「協議の場」(≒地域医療構想調整会議)で確認。合意欄に記載がない場合は、開設者を協議の場に出席させ、その結果を公表するというもの。これは、事実上の開業規制となっていると協会は指摘した。
重症度分類の廃止を
難病医療費助成制度についても懇談。協会は、指定難病であっても病状の程度をみる「重症度分類」により、医療費助成の対象者がふるい分けられていることに対し、重症度分類を廃止することや、病状が重症化した場合にただちに助成が受けられるよう、軽快者への「登録証」制度を創設すること。また、患者負担軽減のために、申請時に必要な「臨床調査個人票」作成費用を公費負担とすること。すべての難病を難病法における指定難病とすることを求めた。
両懇談の詳細については、本紙同封の「医療政策関連情報」に収載した。ご覧いただきたい。