2017年度決算は、経常利益の増加、当期純利益も増加し過去最高益を更新した。昨年は巨大ハリケーンが米国を襲い、メキシコ地震や米カリフォルニア州での山火事の発生があり、国内でも大型台風が相次いだ。自然災害による影響を大きく受けた厳しい決算となったが、堅調な国内事業がカバーした。各社とも収益基盤を強化するため、海外比率を高めているが、一方で世界中の災害の影響を受けやすくなっている。
このような中、協会関係各社は世界トップ水準の保険金融グループとして、企業価値の向上と健全な事業運営を行い、グループとしての総合力を結集してさらなる収益力の強化を行っている。その結果、十分な純資産を保持し、ソルベンシー・マージン比率も引き続き健全な水準を保っている。
損害保険ジャパン日本興亜株式会社 三井住友海上火災保険株式会社
正味収入保険料 2兆1,680億円(2兆1,656億円) 1兆5,003億円(1兆4,696億円)
正味損害率 64.4%(63.2%) 61.6%(61.2%)
コンバインド・レシオ※1 96.7%(95.2%) 92.9%(92.4%)
当期純利益 1,700億円(1,644億円) 1,982億円(1,646億円)
純資産額 1兆5,745億円(1兆4,552億円) 1兆8,770億円(1兆6,450億円)
ソルベンシー・マージン比率※2 735.1%(677.0%) 701.1%(657.9%)
格付け(R&I) AA AA
※1 損害保険会社の保険本業での「収益力」を示す指標。正味損害率と正味事業比率の合算値。一般的にこの値が低いほど保険会社の収益性が高いといわれている。
※2 通常の予測を超えて発生するリスク(大災害等)に対応できる「支払余力」を有しているかを判断する行政監督上の指標のひとつ。この比率が200%を下回った場合、監督当局により早期是正措置がとられる。