私たちのために創られた制度 ―― ぜひご利用を!  PDF

 我が国では、国民年金のもと、公的年金保険に加入しています。しかし超高齢社会を迎え、政府の社会保障・年金制度改革、不況などから老後の不安が高まっており、預貯金や公的年金以外に私的年金等による老後の蓄えをせざるを得ない状況です。実際に、若い世代では、公的年金に支払った額を受給できるのかどうか、年金受給開始年齢も引き上げられていて、将来への不安は尽きません。
 昨年後半から、日経平均株価の上昇が続き「いざなぎ」景気以来の景気回復が言われるようになってきましたが、「アベノミクス」のもとで国民所得の伸び悩みや消費の低迷が続いています。これまで2度にわたり消費税増税延期がなされてきましたが、政府は、2019年10月には消費税を10%へ引き上げようとしています。さらに医療・社会保障費の削減の方針が診療報酬に反映されれば、我々保険医の生活さえ不安定になります。また、16年1月に日銀がマイナス金利政策を導入してから2年が経過し、低金利時代に預貯金は貯蓄しているだけの役割しかありません。そして、物価のみが徐々に上昇すれば、蓄えを取り崩すことになり、ますます長期の生活設計が心配になります。
 このように、景気の見通しが不確定な今だからこそ、会員各位に保険医年金の良さを認識いただき、ご活用をお願いしたいと思います。民間保険は、「不特定多数」を対象とした営利企業で利潤を追求するのに対し、保険医年金は、「特定者(保険医協会会員)」を対象として、営利を目的とせず、保団連が母体となって自主的・民主的に運営されており、実際に保団連共済制度運営委員会で、幹事会社の経営状況や団体年金運用状況、今後の見通しについて報告と意見交換を行っています。
 現在の保険医年金の発展に先輩諸先生の多大なご努力があったことを認識し、これからも私的年金として、京都協会の先生はもちろん、全国の保険医の先生方の生活安定のために役割を果たせるよう、努力したいと思います。

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