長時間勤務、応召義務とタスクシフティングなどが課題  PDF

 国の検討会の「中間的な論点整理」は、医師の働き方改革を「できるだけ早く着手しなければならない」課題と述べ、先に実施した医師の勤務実態調査の分析から、長時間勤務の要因を三つあげた。①急変した患者等への緊急対応②手術や外来対応等の延長といった診療に関するもの③勉強会への参加など自己研鑽に関するもの―。うち、緊急対応等による労働時間の長時間化の理由として、救急搬送・長時間の手術・外来患者数の多さ・応召義務の存在・タスクシフティング(業務移管)が進んでいない現場の勤務環境、そして医師の職業意識の高さをあげている。
 同日の検討会に示された「医師の労働時間短縮に向けた緊急的な取組(骨子案)」は、「医師の労働時間管理の適正化」や「36協定」の自己点検等とともに、「タスクシフティングの推進」を挙げ、医師が担わなくても良いと考えられる仕事を他職種に移管していく考えが示された。具体的には、「初療時の予診」「検査手順の説明や入院の説明」「薬の説明や服薬の指導」「静脈採血」「静脈注射」「静脈ラインの確保」「尿道カテーテルの留置(患者の性別を問わない)」「診断書等の代行入力」「患者の移動」等の業務を例示している。

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