①2017年3月に在医総管、施設総管を算定したのは96医療機関、算定患者総数は3192人。平均患者数は33・3人、中央値は19人。
②単一建物で1人に算定していたのは93医療機関(87・0%)、算定患者総数は1999人(図10)。
③単一建物で2~9人算定したのは、47医療機関、患者数577。算定患者総数に占める割合は18・1%(図11)。
④単一建物で10人以上算定したのは、18医療機関、患者数616人。算定患者総数に占める割合は19・3%(図12)。
⑤当該医療機関における受け持ち患者数(全体数)の印象は、「適当数」が41・1%、「少ない」「やや少ない」が33・7%(図13)。
⑥今後受け持ち患者数(全体数)を増やすことが可能かについては、「少し余裕あり」「まだ余裕あり」が68・2%(図14)。
⑦上記⑥で「まだ余裕あり」「少し余裕あり」を選択した73人に、何人くらい増やすことが可能か質問した結果、a重症患者について47医療機関が回答。平均3・9人、中央値は2・0人。b重症患者以外について69医療機関が回答。平均9・6人、中央値は5・0人。
⑧上記⑥で「減らしたい」を選択した4人に、その理由を質問した結果、全員が「点数が低く意欲が低下」「16年度改定で点数が低くなったため」を選択。
⑨単一建物で複数人(2~9人、10人以上)の患者の在医総管、施設総管を受け持っていると回答した49人に「受け持つようになったきっかけ」を質問したところ、79・6%が「施設から依頼を受けた(給与等はない)」と回答(図15)。
⑩全員に在医総管・施設総管の点数格差について質問したところ、「施設や人数により点数に格差があるのはおかしい。統一すべき」が59・8%(図16)。
⑪点数格差により、患者の対応に格差を付けるか質問したところ、対応は変わらない(医療内容に差を付けない)」が88・8%(図17)。
⑫機能強化型在宅支援診・支援病院の施設基準である看取り数の実績要件について、「倫理的におかしいので、廃止すべき」が46・7%(図18)。
在宅・施設で療養する患者の「総合的な医学管理」を行うことに違いがないにもかかわらず、点数に格差があるのは明らかな不合理だ。同一月に単一建物居住者を複数診療した場合に引き下げる取扱いは廃止すべきである。また、施設総管は、在医総管の点数に引き上げて一本化すべきである。
図1 同一建物1人訪問の人数の内訳
回答者1人当たりの平均患者数は25人
中央値は12.5人
図2 同一建物居住者の訪問建物数の内訳
回答者1人当たりの平均患者数は27.1人
中央値は10人
図3 訪問診療回数をどう思うか
図4 訪問診療の件数を増やすことが可能か
図5 1医療機関に限定の認知度
図6 専門科の異なる複数の医師の定期的な訪問
図7 複数医療機関での訪問診療の算定方法
図8 1医療機関に限定が厳密に運用された場合の対応
図9 同一建物居住者203点の取扱い
図10 「単一建物に1人」の算定人数
平均患者数は21.5人
中央値は11.0人
図11 「単一建物に2~9人」の建物数
平均患者数は12.3人 中央値は6人
1建物当たりの平均患者数は6.3人
図12 「単一建物に10人以上」の建物数
平均患者数は34.2人 中央値は23人
1建物当たりの平均患者数は20.5人
図13 受け持ち患者数(全体数)について
図14 受け持ち患者を増やすことが可能か
図15 単一建物で複数人数を受け持つようになったきっかけ
図16 在医総管等の点数格差をどう思うか
図17 点数格差で対応が変わるか
図18 施設基準の看取り数について