実態調査を踏まえ訪問診療、在医総管の改善を訴える  PDF

 京都協会事務局から「在宅医療点数に関する実態調査結果」(関連4面)を説明。これに基づき、吉河理事から複数医療機関による訪問診療料の算定、833点への一本化、一物多価となっている在宅時医学総合管理料、施設入居時等医学総合管理料を在医総管の単一建物1人の点数へ一本化すること等を訴えた。
 これに対して厚労省は「(訪問診療料について)現状の点数体系が最適とは思っていない。より皆様が納得できるような方法を考えていきたい。複数の専門医が1人の患者を診療する場合に訪問診療料の算定を認めることについては、中医協ですでに議論が始まっており、何らかの形で次回改定に反映させていきたい。(在医総管・施設総管について)金額的影響が大きい。トータルで今後とも見直しが進んでいくと思うので、ご意見も踏まえながら検討したい。(単一建物居住者の取扱いについて)難しい問題だ。施設に偏った在宅推進にならないように、ということも考慮しなければならないし、個人宅の密度が低い地域での医師の収入も確保しなければならない。斡旋業が入っても不適切だ。どの水準が適切なのか、差を設ける場合はどのような差が適切なのか、一律幾らとした場合はどのような影響があるのか、その辺りも考えながら、皆様の納得を得やすいものを検討していきたい」と回答した。
 また、京都協会から、投薬の部において分包機による一包化の評価の新設を求めた。吉河理事から「府北部では診療圏内に調剤薬局がなく、院内調剤をやらざるをえないところがある。病院から紹介された患者が持参した薬剤も含め、分包しないと高齢者の服薬管理はできないが、医科点数表にはこの評価がない。地域包括診療加算により、主治医による服薬管理が評価され、主治医は原則院内調剤が求められるが、現場の医師として分包の評価がないのはおかしいと考えている」と説明した。
 これに対して厚労省は実態を把握していなかったため、保団連役員、吉河理事から実態を説明して、理解を求めた。

ページの先頭へ