府内6市町で助成拡充
京都市などに無料化求めネット再開
2017年度に子どもの医療費助成を拡充した府内自治体は6となったことが協会調べでわかった(表1)。「高校卒業まで」新たに広げたのが井手町と京丹後市、久御山町(入院のみ)。この年齢まで対象とするのは京丹波町、伊根町を合わせて6市町となった。
厚生労働省が7月7日に公表した16年度の「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」結果によると、16年4月時点で全1741市区町村のうち通院を「中学卒業まで」対象とするのは前年から9増の1005(58%)、「高校卒業まで」も109増の378(22%)と、全体の80%となり、入院は90%に達する。
京都府の制度も中学卒業までを対象としており、これに各26市町村が上乗せするかたちで助成を行っている。ただし通院の3歳以上は月3000円超額を償還払いとしているため、京都市は3歳以上で、亀岡市は小学生以上で、向日市・長岡京市・大山崎町・舞鶴市は中学生に月3000円までの負担がある(表2)。この9月から宇治市はこの部分を200円負担に、亀岡市は3人以上の子どもがいる世帯に限って200円負担にした。
就学前の年齢については、国が18年度からペナルティを廃止することにしたが、京都市は依然3000円負担を課しており、近畿府県や他の政令市と比べても重いといわざるをえない。そこで保険医協会などでつくる「子ども医療費無料制度を国と自治体に求める京都ネットワーク」が活動を再開して、府や京都市などに拡充を求めていくことにした。8月31日に代表者会議を開き、子どもの貧困と受診抑制の実態調査を進めながら、本格稼動する。