次期改定に向けて  PDF

リハビリ点数への要望を検討
三士会との懇談

 6月17日、協会は京都府理学療法士会、京都府作業療法士会、京都府言語聴覚士会(以下、三士会)との懇談会を開催した。2018年診療報酬改定を見据えて、リハビリテーションに係る診療報酬点数についての改善要望を、協会と三士会の合同で取りまとめることとしており、協会よりたたき台を示して議論した。
 目標設定等支援・管理料の運用面での課題など、16年改定に伴う問題点の改善を求める意見のほか、疾患別リハビリテーション体系によって対象疾患が限定されてしまう問題や、施設基準要件から言語聴覚士が介入しにくい実態があることなど、リハビリテーション料そのもののあり方を問う意見が出された。
 また、急性期病院から早期に転院してきたが、まだ治療が必要で回復期リハビリテーション病棟から再転院させる必要が生じたり、治療を優先するためにリハビリが開始できないケースがあること。一方、急性期においては、カテーテルやルート、場合によっては酸素が入っている患者への早期介入が普通になっているが、リハ職だけが1対1でかかわっていることのリスクが高く、安全性とのバランスが崩れてきているとの意見も出された。生活期でのリハビリが十分に行われていないのではないかと思われる人や、装具が合っていないのではないかと思われる人を町中でよく見かけるとの声もあり、急性期・回復期・生活期の繋がりがうまくいっていない現状があるとの問題提起もあった。
 その他、リハビリ専門職の確保に人材派遣会社を利用せざるを得ない現状や、研鑽を積んでも診療報酬アップに繋がらない中でいかに現場のモチベーションを維持するかや、若手の育成といった人材に関する課題も今後検討が必要との意見があった。
 今後、以上の意見を適宜たたき台に反映する。その上でさらに意見交換を行い要望書を確定させる。その後、厚労省懇談を企画し直接要望を伝える予定だ。

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