財務省が10月4日の財政制度等審議会・財政制度分科会で行った提言は、16~18年度の社会保障関係費の伸びを1兆5千億円程度とする「目安」を確実に達成するため、経済・財政再生計画改革工程表などで掲げた検討項目を「できる限り前倒しして改革を実現すべき」と強調した。
また、我が国の医療・介護制度の特徴について、「国民皆保険・フリーアクセス・自由開業制・出来高払い」の4点をあげ、「医療・介護費の増大を招きやすい構造」であると断じた。さらに、①高齢化の進展を踏まえた医療・介護提供体制の確保②大きなリスクは共助、小さなリスクは自助③年齢ではなく負担能力に応じた公平な負担④公定価格の適正化・包括化等を通じた効率的な医療・介護―の改革4視点をあげた。
この視点に応じて改革工程表の検討項目を振り分け、①に分類された「かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担の導入」は、かかりつけ医を患者が指定(保険者に登録)し「診療所は低額とし、病院は規模に応じてより高額を設定」することなどを改革の方向性として示した。
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