40年の埼玉・神奈川、高齢者は2倍に/社人研が推計
国立社会保障・人口問題研究所は3月27日、高齢者人口は大都市圏と沖縄で大幅増となることなど、2040年までの地域別の将来推計人口を公表した。推計によると20−25年以降は全ての都道府県で人口が減少し、40年には日本の総人口も10年の水準を下回る。
将来推計は5年ごとに公表している。10年の国勢調査に基づく今回の推計では都道府県別・市区町村別の推計結果を同時に公表した(福島県は全県での推計のみ)。これによると30年後の40年には、65歳以上人口、75歳以上人口のいずれも大都市圏と沖縄県で大幅に増加する。特に埼玉県と神奈川県では40年の75歳以上人口が10年の2倍以上になる。
40年に65歳以上人口の割合が最も大きいのは秋田県で43.8%、最も小さいのは沖縄県で30.3%。同様に75歳以上人口の割合は最大が秋田県の28.4%、最小が東京都の17.4%となる。
●自治体の半数、40年には高齢者率40%超に
市区町村別の推計では、40年の総人口が10年より多くなる自治体は80ある一方、95.2%に当たる1603自治体では10年よりも少なくなる。
65歳以上人口の割合が40%以上を占める自治体は、10年の87から40年には自治体の半数(49.7%)に当たる836となる。同様に50%を超える自治体も1割(9.9%)に当たる167まで増える。
0−14歳人口の割合が10%未満の自治体は、10年の192から40年には自治体の57.6%に当たる970まで増える見通しだ。
従来、将来推計は都道府県別推計を公表した後、1年遅れて市町村別推計を公表してきた。今回は東日本大震災に伴う通常よりも大きな人口の流出入があるため、市区町村別の推計を先に行い、積み上げた結果を都道府県別推計として示した。(3/28MEDIFAXより)