2次医療圏の従事医師数格差16.4倍/日医総研WP  PDF

2次医療圏の従事医師数格差16.4倍/日医総研WP

 日医総研はこのほど、「2次医療圏別に見た医師不足と医師偏在(2008年版)」と題したワーキングぺーパー(WP)をまとめた。

 それによると、2006年から08年にかけて人口1000人当たり医療施設従事医師数が増加した2次医療圏は243医療圏で全体の69.8%に上った。うち医師数そのものが増加した2次医療圏は60.1%、医師数に変化はなく人口が減少した医療圏は2.9%だった。医師数が減少し、それ以上に人口が減少したことで、人口1000人当たり医療施設従事医師数が増加した2次医療圏は6.9%だった。

 人口1000人当たり医療施設従事医師数について、2次医療圏の格差を見ると、06年の 16.0倍が08年には16.4倍に拡大した。無医町村も06年の23町村から08年には26町村まで増えている。

 診療科別では、1病院で大きな増減があったことが推察できるケースが多く見られた。要因を見ると、医師の引き揚げや診療科の休止だけでなく、診療報酬の不正請求と関連するケースもあった。経営形態の変更などが医師減少のきっかけとなるケースもあった。

 WPは、こうした病院固有の事情を国レベルで把握することは困難であり、地域事情に目が届く都道府県に財政的余裕を持たせることが、医師の偏在を解消する上で必要になると指摘している。(2/22MEDIFAXより)

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