10年度概算要求額は26兆4133億円/厚労省、09年度予算比5.0%増
厚生労働省は8月27日、2010年度予算の概算要求の要望事項を発表した。一般会計の要求額は、経済緊急対応予備費から捻出する「経済危機対応等特別措置」(特別枠)の厚労省分約2000億円を含めて26兆4133億円で、09年度当初予算に比べ約5.0%増となった。要求額の大部分を占める年金・医療などの経費(社会保障費)は、09年度当初予算と比べて1兆776億円増の24兆8624億円とした。
社会保障費の自然増は1兆800億円で、内訳は医療3600億円、年金3200億円、介護1300億円、福祉等2700億円。概算要求基準で2200億円削減が見送られたことや、経済情勢悪化に伴う失業給付や生活保護の国庫負担が増えたことにより、前年度(6500億円)に比べて大幅増となった。
「骨太の方針09」で示された緊急性や政策効果が特に高い施策に重点配分する「特別枠」の約2000億円の内訳は、レセプトオンライン関連予算や難病対策など「09年度補正予算関連」が約800億円で、残り約1200億円は継続事業の予算増や新規事業分に充てる。厚労省は「医師確保対策や救急関連予算の増額分もここに含まれる」としている。
協会けんぽや国民健康保険、後期高齢者医療制度などの医療費国庫負担は8兆449億円(前年度比4.0%増)を計上。後期高齢者医療制度の国庫負担は、前年度より4.1%増の3兆7879億円を要求した。(8/28MEDIFAXより)