08年のCO2濃度、過去最高/上昇続く、気象庁観測  PDF

08年のCO2濃度、過去最高/上昇続く、気象庁観測

 気象庁は5月19日、国内で観測している温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)について、2008年の大気中濃度の年平均値が観測史上最高になったと発表した。観測開始以来、上昇傾向が続いているという。

 同庁の須田一人全球大気監視調整官は「化石燃料の使用など人間の活動によるCO2排出と、土地利用で森林が減っていることが主な原因」と話している。

 気象庁は都市化の影響が少ない3地点で定点観測を続けている。08年の平均濃度は岩手県大船渡市の大気環境観測所で388.5ppm、小笠原諸島の南鳥島で386.6ppm、沖縄・与那国島で388.0ppm。3地点の平均濃度は過去10年間、1年当たり1.9ppmの割合で上昇しているという。

 最も早く観測を開始した大船渡では、観測を始めた1987年より37.3ppm上昇した。

 春は植物の光合成が本格的に始まる前で1年で最もCO2濃度が高くなるが、今春の観測値は大船渡で4月に395.3ppm、南鳥島で3月に390.8ppm、与那国島は4月に393.2ppmといずれも観測史上最高を更新。【共同】

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