06年度社会保障給付費、伸び率は過去3番目の低さ/マイナス改定の影響  PDF

06年度社会保障給付費、伸び率は過去3番目の低さ/
マイナス改定の影響

 2006年度の社会保障給付費は89兆1098億円で過去最大となったことが11月18日、国立社会保障・人口問題研究所のまとめで分かった(資料2)。ただ、対前年度の伸び率は1.5%増で統計開始以来、3番目の低さだった。同研究所は、06年度の診療報酬改定が過去最大のマイナス3.16%だったことや、05年10月から介護保険施設の食費・居住費が自己負担となったことなどが影響しているとみている。

 社会保障給付費の対国民所得比をみると23.87%で、前年度と比べて0.07ポイント減少した。国民所得の伸びに比べて、社会保障給付費の伸びが抑えられたためで、対国民所得比が前年度と比べて小さくなったのは1991年以来15年ぶり。

 社会保障給付費を「医療」「年金」「福祉その他」に分類すると、医療は28兆1027億円で総額に占める割合は31.5%、福祉その他が13兆6818億円で15.4%、年金は47兆3253億円で53.1%を占めた。対前年度の伸び率は、医療が0.0%減、福祉その他が2.3%増、年金が2.2%増だった。福祉その他のうち、介護対策の伸びは3.1%増だった。

 年金保険給付費と老人保健(医療分) 給付費、老人福祉サービス給付費、高年齢雇用継続給付費を合わせた高齢者関係給付費は62兆2297億円で社会保障給付費全体の69.8%を占めた。社会保障財源の構成割合を見ると、社会保険料53.8%、公費負担29.8%、資産収入8.4%、その他が8.0%だった。(11/19MEDIFAXより)

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