TPP参加で皆保険崩壊/北海道議会が意見書
北海道議会は3月9日の定例道議会で「国民皆保険制度の堅持を求める意見書」と「精神科医療の充実を求める意見書」を可決し、衆参両院議長や首相などに送付した。
「国民皆保険制度の堅持を求める意見書」では、国が責任を負うべき社会保障である医療を成長牽引産業と位置付け、営利企業の参入や混合診療の導入を進めることは、所得により受けられる医療に格差が生じ、医療の地域間格差や医療機関格差を助長すると指摘。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への無条件参加が決まれば「医療に市場原理主義が持ち込まれ、国民皆保険制度が加速度的に崩壊していく事態になりかねない」と危機感を表明し?国民皆保険制度の堅持?混合診療の全面的解禁をしない?医療の営利産業化に向けた市場開放をしない―の3項目を要望している。
「精神科医療の充実を求める意見書」では?道での指定入院医療機関の整備を国立病院機構で整備する?民間病院などが指定通院医療機関等に参画する場合、運営費等の十分な措置を講ずる?精神科救急医療事業参画の医療機関への国庫補助基準額の充実―の3項目を要望している。(3/11MEDIFAXより)