RFO法改正案、国費投入認めず/民主、自民の主張受け入れ
民主党の拡大政調役員会は6月7日、今国会での議員立法を目指す年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)法改正案について、新たな地域医療機能推進機構への国費投入を原則的に認めない方針を盛り込むなど、自民党の主張を受け入れる形で改正案の修正を了承した。修正によって、新機構が病院や介護老人保健施設などを新設しないことも明記する。地域で必要とされる医療・介護の提供が確保される場合は、新機構による病院の譲渡を認める方針だ。
社会保険病院や厚生年金病院を管理するRFOの存続期限は2012年9月。民主、公明、社民の3党は、売却を主な業務とするRFOを地域医療機能推進機構に移行させ、病院運営を安定化させることを目指している。自民党はRFO法改正案に対して▽病院に税金を投入しない▽病院を新設しない▽病院の売却を可能な限り進める―などの条件付きで賛成する姿勢を示し、3党側に伝えていた。これを受けて民主党厚生労働部門会議は6月6日のコアメンバー会議で、修正の方向性について了承した。
●付帯決議「必要ない積立金残額は年金特別会計に」
改正案の修正では、災害時など特別な場合を除いて、政府が新機構に国費を投入することを認めない方針とした。また、民主党は付帯決議として▽新機構の病院譲渡収益や、病院運営に必要ない積立金の残額は年金特別会計に納付する▽年金特別会計への納付見込み額があれば中期計画に盛り込んで公表する▽RFOは改組されるまで病院譲渡に向けた取り組みを引き続き進める▽新機構に対する天下りは認めない▽新機構発足から5年をめどに地域医療の状況などを勘案し、新機構の役割・在り方を検討する―といった方針を盛り込みたい姿勢だ。(6/8MEDIFAXより)