PICUなど整備の必要性指摘/小児救急検討会が中間まとめ公表
厚生労働省は7月8日、「重篤な小児患者に対する救急医療体制の検討会」(座長=中澤誠・日本小児科学会小児救急委員長)の中間取りまとめを公表した。小児の救命救急医療を担う救命救急センターや、「超急性期」を脱した小児患者に専門的医療を提供する小児集中治療室(PICU)を整備する必要性を指摘している。
同検討会は、日本の1−4歳の乳幼児の死亡率が世界で21位であることが世界保健機関(WHO)により報告されたことなどを受け、小児患者に対する3次救急医療体制について検討してきた。中間取りまとめでは、小児の救命救急医療を担う救命救急センターを都道府県か3次医療圏に少なくとも1カ所設置することが必要と指摘。さらに、小児専門病院での救命救急医療への取り組みを積極的に進めるべきとしている。
また、「超急性期」を脱した小児患者に対して専門的医療を提供するPICUを整備する必要性も指摘し、救命救急センターからの転床・転院を促す体制を整備することを提言。将来的な方向性として、医療資源を集約して、1つまたは複数の都道府県ごとに大規模なPICUを持つ施設を整備することが望まれるとの指摘があったことなども盛り込んでいる。(7/10MEDIFAXより)