9割の病院が「個人情報保護規定」整備/全日病調査  PDF

9割の病院が「個人情報保護規定」整備/全日病調査

 個人情報保護法への対応として、個人情報保護規定を整備している病院が90%に上ることが、全日本病院協会の「2010年度個人情報保護に関するアンケート調査」で分かった。職員の誓約書は85.7%、個人情報保護方針は78.5%、利用者への方針の抜粋掲示は76.3%、情報開示の規定は75.5%の施設で整備が進んでいる。

 全日病は全会員となる2302病院に対し▽個人情報保護法への組織的対応状況▽院内研修の実施状況▽外部研修への参加状況▽個人情報に関する苦情・相談状況▽診療情報の開示状況―などの項目でアンケート調査を実施。1113病院から回答を得た。回答率は48.3%だった。

 情報システム内での個人情報セキュリティー対策については、「ID・パスワードのみ」が83.0%、「サーバーによるアクセスログ管理のみ」が25.1%だった。アクセスログ管理は前年(12.2%)より大幅に増加した。「していない」とする回答は12.3%で減少傾向にある。

 個人情報の外部持ち出し制限実施内容については、「規定文書による制限文のみ」が最も多く45.7%だった。「メディア使用の禁止」は36.7%、「持ち出し作業者の限定」が22.8%、「メディア接続部の取り外し・封鎖」が14.6%だった一方、「制限していない」とした回答が7.5%あった。

 開示請求者の多くは患者本人・患者家族となっているが、警察や裁判所からの請求も09年と比較し増加した。

●開示費用、診療記録コピーは1枚平均117円
 開示請求にかかる費用の平均額は、「診療記録のコピー(1枚)」が117円、「X線フィルムのコピー(1枚)」が622円、「医師による説明(1時間)」が3667円だった。(1/27MEDIFAXより)

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