7診療科で黒字、5診療科で赤字/中医協分科会・部門別収支調査  PDF

7診療科で黒字、5診療科で赤字/中医協分科会・部門別収支調査

 中医協・医療機関のコスト調査分科会は6月30日、
2010年度「医療機関の部門別収支に関する調査報告書(案)」を了承した。医療経済実態調査では分からない病院内の診療科ごとの収支状況を把握するためのもので、08年度に続く2度目の調査。主要12診療科の収支状況を見ると、7診療科で黒字、5診療科で赤字となった。

 黒字は循環器科(医業収益と医業費用の差額割合20%黒字)、眼科(同20%)、脳神経外科(同15%)、外科(同14%)、整形外科(同13%)、泌尿器科(同7%)、小児科(同1%)。逆に赤字だったのは、皮膚科(同マイナス62%)、産婦人科(同マイナス18%)、内科(同マイナス9%)、耳鼻咽喉科(同マイナス8%)、放射線科(同マイナス6%)。

 また、外来収支で赤字に、入院収支で黒字となり、トータルで見れば黒字を維持している状況も浮かび上がった。これは2年前と同じ傾向。国公立病院や医療法人といった開設者別に分けても、病床規模別に見ても、外来は赤字、入院は黒字となっている。

 同調査の有効回答数は187病院。厚生労働省は「集計対象施設数が少ないため、今回の調査結果を全国の診療科に当てはめてみるのは難しいのではないか」とコメントしている。調査結果は7月中旬の中医協総会で報告する予定。(7/1MEDIFAXより)

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