59%が「看護十分でない」/国公立大病院の看護師調査
国公立大病院に勤務する看護師の59%が「患者に十分な看護が提供できていない」と感じていることが9月15日、全国大学高専教職員組合の調査で分かった。2006年の同様の調査より3ポイント増えた。
調査は09年9−10月に実施し、27病院の計約8500人が回答した。調査によると、十分な看護ができていない理由は複数回答で「退職や異動でメンバーがよく代わり蓄積がない」が前回調査より31ポイント増の39%で最も多かった。前回最多だった「業務が過密になっている」は10ポイント減の16%、「人員が少なすぎる」は13ポイント減の12%だった。
多くの国公立大病院が、看護師1人当たりの患者数を7人にする「7対1体制」を導入しており、看護師1人当たりの患者数は、3交代制の日勤では7人未満が72%(前回は41%)となった。
看護師が増え、1人が受け持つ患者数は06年より減少したが、同組合は「大量採用で経験の少ない看護師が増え、中堅以上の業務量も多くなったため、看護の質の向上につながっていない」としている。【共同】(9/17MEDIFAXより)