5週以上の長期処方3割/日医総研WP
日医総研はこのほど、「長期処方についてのアンケート調査報告−6道県におけるパイロットスタディー」と題するワーキングペーパー(WP)をまとめた。調査は北海道、茨城、群馬、千葉、広島、福岡の医師4215人から有効回答を得た。「5週以上」の処方が約3割にまで及んでいることが分かったほか、過去1年間で120日以上の処方を行ったことがある医師が7.5%、180日以上も2.8%で、「処方期間が長期化している」と分析した。
5週以上の比較的長期の処方を行っている理由は「病状が安定しているから」(68.4%)が最も多く、「患者さんからの要望」(48.5%)が続いた。一方で、27.2%は「外来患者を少なくし、じっくり診療するため」と回答した。
これらの結果を踏まえWPは「慢性疾患の患者に対する処方期間が非常に長期化している」と指摘し「深刻な問題が生じていることが浮かび上がった」とした上で「長期処方の実態と問題について、厚生労働省は全国レベルできちんと把握すべき」とした。
電算処理分の調剤医療費で見た厚生労働省の調査でも、内服薬の平均処方日数は過去5年間伸び続け、特に直近3年間は年1日近いペースで伸びており、2009年は19.7日だった。(1/18MEDIFAXより)