3次医療圏に15億円、100億円の加算も/地域医療再生基金  PDF

3次医療圏に15億円、100億円の加算も/地域医療再生基金

 「地域医療再生基金」を2100億円積み増す2010年度補正予算案について、厚生労働省医政局指導課の新村和哉課長は10月26日の会見で、都道府県単位の3次医療圏(全体で52医療圏、うち北海道のみ6圏域)に基礎額として15億円程度(計780億円)を均等に交付する考えを示した。残りの1320億円については加算額とし「各都道府県に計画を考えていただいて、その内容を見る。規模や内容に応じて変わってくると思うので、計画を見て配分を考えたい」と話した。

 今回、整備・拡充を3次医療圏単位としたことについて「高度専門医療や救命救急センターなどのいわゆる2次医療圏単位を越えるような広域的な対応が必要なものなどを想定している」と説明した。都道府県が作成した再生計画を評価した上で内容に応じて配分する考えで、加算額の最高額は100億円規模に達する可能性もある。予算は進行中のものを含め、ハードにも適用する。

 国は09年度第1次補正予算で地域医療再生基金を設置した。各都道府県の2つの2次医療圏に25億円ずつ交付し、2次医療圏での医療課題の解決や医師確保事業(奨学金貸与・寄付講座設置)に充てている。ただ、都道府県からは「対象となっていない2次医療圏はどうするのか」「2次医療圏を越える問題はどうするのか」などの声も上がっており、今回の補正予算でこうした声に応えることにした。

 加算額については配分方法も含めて予算成立後の議論となる。都道府県に再生計画の提出を求め、有識者の意見を聞きながら決定する。(10/27MEDIFAXより)

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