3年連続の黒字、市税収入4.5%増
/京都市07年度一般会計決算概況
京都市は7月18日、2007年度一般会計決算の概況を発表した。地方交付税が前年度に続き大幅な減収となったものの、税源移譲による個人市民税の増収などで、翌年度への繰り越し分を除いた実質収支は4億円の黒字を確保し、3年連続の黒字決算を見込む。前年度の実質収支7億円から黒字分を差し引いた単年度収支は3億円の赤字となる。単年度赤字は4年ぶり。
歳入総額は6774億円で前年度比1.6%減、歳出総額は6708億円で同1.2%減。歳出歳入ともに前年度を下回るのは5年ぶり。
歳入では、市税が全国市町村の平均伸び率(7.1%) を下回ったものの、前年度比4.5%増の2609億円。市民税が個人分で同12.1%増の823億円となるほか、法人分も製造業を中心に同3.8%増え401億円を見込む。
地方交付税は前年度より124億円少なく15.4%減の679億円だったが、国が発行を認めた減収補てん債で39億円を確保した。
歳出は北部クリーンセンター(右京区) の完成による事業費の減少、人件費や経費の削減で縮小した。市債残高は過去最高を更新し、前年度比186億円増の1兆1099億円。市民1人当たりは75万6000円。
市は09年度以降の新財政健全化プランを策定しているが、08年度までの4年間で市債返済に備える公債償還基金から、約4割に当たる288億円を借りるなど厳しい予算編成が続いており、市理財局は「財政は依然、非常事態。これまでの努力を上回る行財政改革が必要だ」としている。
市立病院と京北病院を合わせた収入は141億4200万円、支出は141億8600万円。単年度の赤字は4400万円で、累積赤字は5億2400万円。
市立病院は入院、外来とも収入が増え4年ぶりに1億9000万円の単年度黒字を確保。京北病院は診療収入減に加えて過去に未算入だった減価償却費を特別損失として計上したため、2億3400万円の赤字となった。