20代の約3割が「自殺したいと思った」/内閣府・調査
内閣府は5月2日、「自殺対策に関する意識調査」結果を公表した。「自殺したいと思ったことがある」と答えた人の割合は全体の23.4%となり、2008年2月調査より4.3ポイント高くなった。年代別に見ると、20代が28.4%で最も高かった。20代は他の年代に比べて自殺リスクの認知度が低い一方、悩みを抱えたときに相談する相手も見つけられない状況が浮かび上がった。内閣府は調査結果について「今後は自殺者数が最も多い中高年だけではなく、若い世代にも焦点を当てた対策が必要」としている。
調査は12年1月に実施。全国の20歳以上の男女3000人を対象に「自殺の現状」「悩みやストレス」「自殺やうつに関する意識」などについて聞いた。有効回答率は67.2%。
自殺を考えた経験については、全体の23.4%が「自殺したいと思ったことがある」と回答。男女別では女性が27.1%で男性の19.1%を上回った。年齢別では20代が最も多く、次いで40代(27.3%)、50代(25.7%)、30代(25.0%)となり、50代以下では4人に1人以上の割合で自殺を考えた経験があった。
20代に限ると、自殺を考えた人の割合が各年代の中で最も高かった一方、自殺者数が14年連続で3万人を超える状況を「知らない」と答えた人の割合が49.5%となった。また、不満や悩みなどのつらい気持ちに耳を傾けてくれる人が「いる」と回答した人は20代男性が最も少なかった。(5/8MEDIFAXより)