2次救急の輪番撤退を通告/札幌市に産婦人科医会
札幌市産婦人科医会は8月1日、産婦人科の救急医療のうち入院が必要な患者を受け入れる「2次救急」の夜間輪番制を9月末でやめると札幌市に通告した。市は10月以降、119番があれば市の夜間急病センターを通してその都度、受け入れ病院を探すなどの対応をとる方針。
全国的に産婦人科医が減る中、札幌市でも輪番を担える病院がここ数年で減少。同医会は「医師の負担が大きい」として、市に対し夜間急病センターに産婦人科を設置するよう要求していたが、市は財政難などを理由に難色を示していた。
市は10月以降、同センターに看護師か助産師を常駐させ、軽症患者の相談などに応じるほか、生命の危険がある患者を受け入れる「3次救急」対応病院も4病院から7病院に増やす予定。
同医会との協議は続け、運用状況によっては同センターに産婦人科を新設することも検討するという。
同医会の遠藤一行会長は1日に開かれた市との協議会で「医師の負担はがけっぷちの状況であることを理解してほしい」と訴えた。また、10月以降の態勢について、医会側から「夜間急病センターに医師を置かなければ、症状の判断はできない」と指摘する意見が相次いだ。【共同】(8/5MEDIFAXより)