2次医療圏、宮城3減・栃木1増/新医療計画でメ紙調査  PDF

2次医療圏、宮城3減・栃木1増/新医療計画でメ紙調査

 都道府県が2013年度から新たに実施する医療計画で、少なくとも宮城と栃木の両県が2次医療圏の設定を見直す一方、26都府県では見直しを行わないことがメディファクス紙の調査で分かった。厚生労働省は、一体の区域として入院医療が提供できる2次医療圏設定の考え方を都道府県に明示し、必要な見直しを求めていた。調査はアンケート方式により10月下旬から12月上旬にかけて実施し、11月1日現在での医療計画策定状況について全ての都道府県から回答を得た。厚労省「医療計画の見直し等に関する検討会」で座長を務めた武藤正樹・国際医療福祉総合研究所長の協力を受け調査を実施した。

 新医療計画の13年度実施に向け、厚労省は12年3月末に作成指針を見直した。新たな作成指針の特徴は▽2次医療圏設定の考え方を明示して必要に応じた見直しを求めるとともに、PDCAサイクルを機能させる仕組みを計画に組み込む▽在宅医療について達成目標や医療連携体制、人材確保などを記載する▽4疾病5事業に「精神疾患」を追加する―の大きく3点。

 2次医療圏によっては圏域内の人口規模が適切でないために「地域完結型医療」の提供体制構築が困難になっていることから、厚労省は圏域人口が20万人未満で入院患者の流出率が流入率を上回る87の2次医療圏(流出型医療圏)については離島・被災3県の12圏域を除いて見直しを検討するよう求めた。

 調査の結果、11月1日までに医療圏設定の「見直し」を方針として決めたのは、宮城と栃木の2県のみ。26都府県は今回は「見直さない」と決めたことが分かった。「検討中」と回答したのは19道府県で、このうち9道県は年内にも検討結果を取りまとめる方針を示した。(12/12MEDIFAXより)

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