12年度介護報酬改定案を了承
社会保障審議会・介護給付費分科会は1月25日、小宮山厚労相から諮問された2012年度介護報酬改定案を了承した。介護人材の確保や医療と介護の連携・機能分担、在宅サービスの充実などを柱に、地域包括ケアの推進を図る内容を盛り込んだ。今後、新たに設置する「介護報酬改定検証・研究委員会」(仮称)で12年度改定の効果を調べる。1月25日中に社会保障審議会へ報告し、同審議会の大森会長から厚労相に答申する。
◇改定の目玉である「介護職員処遇改善加算」は、現行の処遇改善交付金と同様の算定要件を設けるほか、同加算分を介護職の賃金に反映させて使い切ることも要件とした。◇地域区分は現行の5区分から7区分へと見直すが、「その他」区分の単価10円は維持。呼称を「1−6級地」と「その他」とし、上乗せ率は18%、15%、12%、10%、6%、3%、0%とする。◇介護3施設の基本報酬は全体的に引き下げ。◇介護職のたん吸引は既存の加算の算定要件を見直して評価の対象とする。◇法改正で創設した定期巡回・随時対応サービスの基本報酬は、要介護度別で月単位の定額報酬とする。訪問看護サービス利用の有無で分類。◇小規模多機能型居宅介護と訪問看護の複合型サービスも要介護度別・月単位の定額報酬を基本とした報酬設定。◇診療報酬で評価している在宅患者緊急時等カンファレンスについて、ケアマネジャーの参加を介護報酬で評価する加算を創設。利用者1人につき月2回を限度に算定。◇訪問介護は介護報酬で「退院時共同指導加算」を創設。◇老健では「地域連携診療計画」に基づいての計画管理病院への情報提供を評価。(1/26MEDIFAXより)