11年度保険料率、引き上げ試算/協会けんぽ、出産一時金も影響
全国健康保険協会運営委員会(委員長=田中滋・慶応大大学院教授)が10月15日、開かれ、2011年度の国の概算要求を踏まえた11年度の平均保険料率に関する「粗い試算」を公表した。「出産育児一時金」の4万円上乗せが11年度以降も継続されたり、70歳以上75歳未満の患者の窓口負担の引き上げが凍結されたりした場合、平均保険料率は現在の9.34%から
9.47−9.67%に上がるとした。その上で国庫補助率が20%となった場合は9.34%以下になることを示した。
同協会が提示した論点整理の資料では、平均保険料率の引き上げを避けて9.34%に据え置いた場合、国庫補助率が16.4%では単年度収支差は約600億−900億円の赤字となり、現行法の単年度収支均衡原則に反すると指摘。11年度は9.34%に据え置いても、12年度には大幅な引き上げにつながるとした。(10/18MEDIFAXより)